設計は数々のリノベーションコンテストで受賞実績のある9(ナイン・大阪府大阪市)。

 コンセプトは谷崎潤一郎の「陰翳礼讃(いんえいらいさん)」の世界。ベースカラーを鉛色にし、あえて部屋を暗くした。新築のホテルでは決して選ばない選択肢。暗くした理由について設計した久田カズオ代表は「陰影があるからこそ、照明や外からの光がさらに美しく見える。こうして明暗をはっきりさせることで日本独特の美が際立ちます」と語る。