するとつれの女の子が興味をもったらしく、

「どれどれ」とその丸窓を覗いていた。

「本当だ」と、なんだかはしゃいでいた。

俺は俺で酒を飲みながら、「独りでそれがあると怖い」だのと、

あーでもない、こーでもないと話していた。

実はその娘が気に入りだしてたわけだが。

しばらく覗いている彼女が、ふと「誰かいるよ」と言って俺を呼んだ。

「まさかぁ」

酔っ払いかなんかだろうと、隣から覗くと誰もいない。

「いないじゃん」

そういって彼女を見ると、「いないねぇ」と。