祖母からすぐに篠塚先生に相談が行き、
(相談と言うよりも、助けて下さいってお願いだったらしいが)
最終的には、篠塚先生がいらしてくれる事になっていた。
ただし、篠塚先生もご多忙だし、何より高齢だ。
こっちに来れるのは三週間先に決まった。
つまり、三週間は不安と恐怖と、
何か起きてもおかしか無い状況に居なければならなかった。
そんな状況だから、少しでも出来るだけの事をしてないと、気持ちが落ち着かなかった。
菊地が電話を折り返してきたのは、夜11時を過ぎた頃だった。
『待たせて悪いね。知り合いに相談したら連絡入れてくれて、明日行けるって』
「明日?」
『ほら、明日、日曜じゃん?』
そうか、いつの間にか奴を見てから五日も経つのか。
不思議と会社の事を忘れてたな。