燃料として昔から使用されている「炭」。今でこそガスや電気があるため、昔ほど炭を使う機会はなくなってしまいましたが、炭火焼の料理が人気があるなど、いまだ私たちの生活の中で重宝されています。
現在炭は、燃料としてより、その他に色々な用途で用いられていますよね。有名なのが炭の消臭効果です。それを利用して脱臭剤に使われたりして、お店でもよく目にするのではないでしょうか。
でも、炭はそれだけにとどまりません。実はこの炭の美容効果や健康効果が、アメリカなどの海外で注目されているのです。
ここでは炭が持つ様々な効果やその使い道などをご紹介していきます。
日本では備長炭がブームを引き起こしましたが、アメリカで健康や美容を目的として注目されている炭は「活性炭」と呼ばれるものです。この活性炭は、一体どういったもので、普通の炭とはどう違うのでしょうか?
活性炭とは?
炭には色々な種類がありますが、活性炭と呼ばれる炭は、下記のような色々な原料で作られています。
木材
竹
ヤシの実の殻
石炭
一般的な炭は燃料が目的とされているのですが、この炭はそれが目的ではありません。
人工的に特殊な加工、活性化をすることで、他の炭よりも細かい穴が沢山開いています。この構造のおかげで、他の炭に比べても、吸着率が高いのが特徴なのです。
この炭は日本国内でも多く生産、流通していますが、その原料の関係からも、輸入も多くされています。
活性炭の使い道
活性炭と言っても、あまりピンと来る方はそう多くないと思います。でも、この炭は私たちの生活には意外と定着しているのです。
この炭の吸着力が強いという特徴を生かし、私たちの身の回りでも多くに利用されています。
工場排水の最終浄化
浄水器のカルキ除去
空気清浄機
水槽内の水の濾過
冷蔵庫などの脱臭剤
特に、消臭剤や家庭用のポット型浄水器のカートリッジなどは、多くの家庭でも使われているので、目にされたことも多いと思います。
一時備長炭がその消臭効果などでとても有名になりましたが、活性炭はその構造上、更に上を行く消臭効果、そして不純物を取り除く浄化効果が強くあり、それが上述のような用途で使われているのです。
綺麗になれる!活性炭の美容製品
海外のメーカーは活性炭(Activated charcoalまたはActivated carbon)の美容製品として色々なものが販売されています。
日本国内でも、活性炭との表記はあまり見かけませんが、炭の美容製品はドラッグストアや化粧品コーナーなどで目にされたことがあることと思います。
(ちなみに、活性炭は炭を更に加工して吸着力を人工的に高めているものなので、日本で一般的に美容製品として使われる備長炭、竹炭なども、強さは違っても、基本は同じ効果があります。)
アメリカでは常識?驚きの活性炭の健康・美容法
でも、アメリカで注目されているのは、その外用の美容製品は勿論のことなのですが、内服での健康効果、美容効果なのです。
この内服で得られる効果は、実は昔から知られていることで、医療界でも研究がされてきました。その効果から、民間でも美容療法、健康療法としても用いられてきています。アメリカでは子供の誤飲の緊急対策として用いられることもあるほどです。
そのため、アメリカでは活性炭は下記のような様々な形状で売られており、ドラッグストアなどで簡単に手に入ります。
デトックス効果
私たちの身体には、農薬が残留した食べ物や食品添加物、排気ガスなどの空気汚染など、生活をしていくうちに身体に毒素が溜まります。
その毒素の為に、代謝が悪くなって体重が増え気味になってしまったり、疲れやすくなったり、肌荒れを引き起こしてしまったりといったことが起こりえます。
体内に溜まった毒素や老廃物は勿論肝臓で処理がされるのですが、出来る限り何らかの方法で毒素の排出を促してあげることが大切です。
そこで利用したいのが活性炭です。この炭の吸着力の高さは折り紙つきです。この吸着力を利用して水を洗浄したりするように、私たちの身体の毒を出すことにも役立つことが考えられるのです。
活性炭のカプセルなどを飲むといった方法で、身体の毒を外に出してあげることが出来ます。
歯を白くする
既製品の炭の歯磨き粉もあるように、活性炭のパウダーを使って歯磨きをすることで、歯の着色が薄くなって、歯を白くする効果が期待できます。また、口臭や虫歯、歯周病を防ぐ効果も期待できます。
やり方は簡単で、濡らした歯ブラシに活性炭を付けて、普通通りに磨くだけです。これを毎日行うことで、2週間くらいで効果が見られるはずです。
ただ、歯や歯茎に合わなかったり、使っているうちに刺激が出てくることもあるので、その際は使用回数を減らすか、使用を見合わせてください。
活性炭を摂取、使用時の注意点
色々と活性炭にはユニークな効果が期待でき、使ってみたいなと思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
でも、活性炭を使うのにも注意しなくてはならないこともありますので、是非知っておきましょう。
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