コランダム (corundum) は、酸化アルミニウム (Al2O3) の結晶からなる鉱物。鋼玉(こうぎょく)とも呼ばれる。赤鉄鉱グループに属する。
「どちらも『コランダム』という石からできています。このことは宝石学の専門書『ジェムズ』の中にも記されています。」
Q.なぜ色が違う?
赤坂さん
「コランダムは途中で『鉄』を含むと青くなりサファイアになります。そして、『クロム』という物質を含むと赤くなりルビーになります。」
【補足トリビア】
①「コランダム」は純粋な状態の場合、無色透明だが鉄が混ざると青く「サファイア」となり、クロムと呼ばれる金属元素が混ざると赤く「ルビー」となる。鉄もクロムも含有量はわずか1%未満である。
②鉄とクロムによって変色するのはコランダムだけでなく、他に有名なものとして「ベリル」という鉱物がある。ベリルに鉄が混ざると「アクアマリン」、クロムが混ざると「エメラルド」となる。エメラルドはアクアマリンの10倍ほどの値段になる。
純粋な結晶は無色透明であるが、結晶に組みこまれる不純物イオンにより色がつき、ルビー(赤色)、サファイア(青色などの赤色以外のもの)などと呼び分けられる。
主にタイ王国、ミャンマー、カシミール地方、スリランカ、マダガスカル、オーストラリア、中国、カンボジアなどで採掘される。産地により色の濃淡が異なり、色の良し悪しにより価値が上下する。
サファイア(sapphire)は、呈色コランダム(Al2O3)のうち、赤色(ルビー)以外の鉱物の総称である。
ミャンマー、スリランカ、タイ王国、ベトナム、カンボジア、タンザニア、マダガスカル、モザンビークなどが原産地である。
ルビー(Ruby、紅玉)は、コランダム(鋼玉、Al2O3)の変種である。 ダイヤモンドに次ぐ硬度を持ち、赤色が特徴的な宝石である。
金属元素のベリリウムの名前は、この中から発見されたことに由来する。透明で美しいものはカットされて宝石になる。
緑柱石(りょくちゅうせき、ベリル)は、ベリリウムを含む六角柱状の鉱物。
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