九井諒子が「ハルタ」で連載している大人気作品。

ダンジョンを攻略するにあたってのリアルな事情を織り交ぜた作風が話題を呼んだ。

ゲームにダンジョンを題材にした作品は多々あるが、その中ではぼかされていた食料問題やトイレ問題などを丁寧に描いている。

ダンジョン内で死亡しても蘇生できるゲームが多いが、その辺りに関してもうまく設定を絡めて説明されている。

ある小さな村の地下墓地の底が抜け、奥から男が現れます。
男は千年前にあった国の王を名乗り、かつて栄えたその国は狂乱の魔術師によって囚われていると話します。

その狂乱の魔術師を倒した者に国の全てを与えると話すと、男は塵となって消えてしまいます。

大きなドラゴンを前に戦うライオス一行。準備は万端かと思われましたが、罠にかかり食料を失って空腹のよう。
仲間たちの動きも精彩を欠いています。

油断したライオスをかばい、妹のファリンがドラゴンの口にとらえられてしまいます。ファリンは転送魔法を使い、ダンジョンの外へライオスたちを逃しますが、ファリンはドラゴンの腹の中で魔法が効かず、ダンジョンに残されています。

しかも荷物はダンジョンに置き去り、パーティーのうち2人が抜けてしまいます。妹が消化されてしまうと蘇生ができなくなってしまうので、一刻を争う状況。

ファリンを助けるため、残ったマルシル・チルチャックの装備を売って単身ダンジョンに乗り込むつもりのライオス。
2人はライオスに同行すると言います。

ダンジョン内には魔物がおり、どういった経緯で生まれたのかは不明だが、何かを守るように襲い掛かって来る姿は迷宮の地下に黄金の都があると思わせます。

食料問題を解決するため、ダンジョン内の魔物を食べて進むというライオス。早速見つけたキノコ型の魔物を食べようとしますが、マルシルは大反対。

迷宮内の広場で大サソリを捕えてためらいなく調理に入るライオス。
実はライオスは魔物の生態に興味があり、趣味が高じて味まで知りたくなったらしく、魔物を食べながら進むことはまんざらでもないようです。

とりあえず茹でた大サソリを口にするものの、不味かったようす。
そこへセンシと名乗るドワーフが現れます。

ダンジョンで10年魔物食の研究をしてきたセンシは魔物の生態に詳しく、彼の助けもあってスライムを加えた美味しい水炊きが完成！

ライオスたちの事情を聴き、センシも同行することに。ファリンを食べた竜は下層に棲む炎竜（レッドドラゴン）。センシはドラゴンを調理するのが夢だったと意気揚々としています。

ファリンを食べたドラゴンを食べる……？一抹の不安や疑念を抱きつつ、一行の旅は始まりを告げるのでした。

ネタバレ紹介をしましたが、細かなところは省いています。
省いた部分こそ「ダンジョン飯」の面白さの神髄！ぜひその目で確かめて下さいね。