登録販売者とは、2009年に誕生した『かぜ薬や鎮痛剤などの一般用医薬品(第2類・第3類に限る)販売を行うための専門資格』です。そのため、薬剤師が不在でも一般用医薬品販売ができる専門家として、薬局やドラッグストアからも注目されています。
登録販売者資格を取得するには、年1回実施の試験を受けて合格しなければなりません。ただし、実務経験や受講必須科目、年齢制限などの受験資格は必要ありません。どなたでも受験できるとあって、目指しやすい資格といえるでしょう。受験者数は2013年では3万人弱だったのが2016年では5万人を超え、増加傾向にあります。社会的ニーズから考えても、さらに増えることが予想されます。
登録販売者が販売できる一般用医薬品は、第二類および第三類医薬品に限定されています。
副作用のリスクの大きい第一類医薬品は、薬剤師のみが販売可能です。
登録販売者の仕事先として代表的なのがドラッグストアです。扱う医薬品の数が多く、発売されたばかりの医薬品もぞくぞくと入荷。そのぶん覚えることが多くなりますが、確実にスキルアップにつながります。
2009年に旧薬事法(現在の医薬品医療機器等法/薬機法)が改定されて、コンビニエンスストアでも一般用医薬品の販売が可能になりました。それに伴って、コンビニエンスストアでの登録販売者の需要が増えています。
調剤薬局と聞くと、薬剤師が勤務しているイメージが大きいと思います。ですが、登録販売者の資格があると調剤薬局のような場所でも働くことができ、就業の幅が広がります。
登録販売者の給与に関しては、まとまった統計などは出ていない状況ですが、インターネット上で掲載されている求人情報などを参考にすると、平均年収は330万~350万円程度となっています。
ドラッグストアの場合、初年度の年収は300万円前後で、店長クラスになると400万~450万円前後となります。この金額はあくまで平均であり、経験や、ボーナスや諸手当(最低でも月額5,000円程度、平均的に月額10,000円)などで、企業ごとに大きな差が出てきます。
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