東洋医学をベースに、指や手などを使って身体のゆがみを直し、肩コリや腰痛などの痛みを解消する仕事。骨盤などの歪みや筋肉のバランスを調整して神経の流れを改善させ、自然治癒力を高めます。整体技術にプラスして、生理学や運動学、骨や筋肉のつくり、臓器の働きといった人体の仕組みに関する深い知識を持っています。

慢性的な肩こりや体の痛みがあると、一度は病院へいく人も多いでしょう。しかし、病院で特に異常がないと診断されたら治療をほとんどしてもらえないといった悩みを持つ人もおられます。

こういった多くの患者さんが整体院に通院しています。また、最近では産後の骨盤の歪みを気にする女性からも人気があります。

このように、現状では整体師は一定の患者さんからのニーズがあり、安定した職業だといえるでしょう。

今後は、体の不調を整えるだけではなく、体の美容面での悩みに対して改善していく技術を持つ整体師もいっそう求められていくでしょう。

たとえば、ヨガと整体を組み合わせた美容整体や、リラクゼーションを目的としたマッサージ整体など、女性をターゲットにした整体の需要が高まっていくことが見込まれます。

需要の高まりとともに、整体治療院はもちろん鍼灸治療院、整骨院、さらには整体の専門学校の講師などとして、活躍の場は大きく広がっています。資格の必要ない仕事だけに、日々努力して自分の技術を磨き続ける事が重要。高齢化社会の中で、今後はさらに需要、将来性ともに可能性が大きく広がっている仕事です。

整体師になるには、スクールなどで技術を習得したうえで、整体院・整骨院・リラクゼーションサロン・スポーツジム・スパなどに就職する、もしくは自営業として整体院などを開業する方法があります。

整体師として仕事をするのに必要な国家資格や公的な資格はありませんが、解剖学など人体の知識や整体の実技を身につけている方が就職にも有利です。整体師の資格は民間資格で、スクールなどで取得可能です。

整体師を育てる専門学校のなかには、日中にほかの学校へ通っていたり仕事をしたりしているため通学することが難しいという人向けに、土日だけの授業で組まれているコースや夜間授業を行っているコースを用意しているところもあります。また、整体院の付属として専門学校が存在するところもあり、実践的な研修や就職へのフォロー体制が整備されている学校もあります。

通信講座では多くの場合、講座を行っているスクールが発行するテキストを使用して知識を学び、DVDの視聴により実技を学びますが、整体師は実技が重要な仕事であるため、スクーリングが取り入れられている講座もあります。通学制の学校や通信講座以外にも、短期の講座やセミナーが開かれているところもあります。

整体スクールとしての特徴やコース内容、学費

整体には国家資格がありません。整体の教え方もスクールによって大きな個性があります。だからこそ、基礎となる理論をきちんと教えてくれる学校を選びましょう。まずは、スクールのパンフレットやホームページを比較して、情報収集します。

スクールの説明会や施術体験会があれば、積極的に参加しましょう。
スクールの雰囲気をつかむには、実際に足を運んでみることが大切です。気になるスクールがあればできるだけ出向いて、それぞれのスクールにある雰囲気の違いを肌で感じましょう。