ホームインスペクションとは?アメリカでは当たり前になっている理由

アメリカでは当たり前のホームインスペクション(住宅診断)ですが、聞いたことがない人も多いのではないでしょうか。今回は、ホームインスペクションの概要や必要性について解説していきます。

FC2USER857731YAL さん

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ホームインスペクションについて

・ホームインスペクションとは

ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場から、また専門家の見地から、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、アドバイスを行なう専門業務を指します。

・何のために行うのか

住宅の購入前や、ご自宅の売り出し前にホームインスペクションを行なうことで、建物のコンディションを把握し、安心して取引を行うことができます。
居住中のご自宅について調べることもあります。
また、不動産仲介業者が物件の状況を消費者に明らかにするために利用するケースも増えています。

・調査する箇所

基礎、外壁、軒裏が対象です。屋根は敷地上やベランダから目視確認できる範囲で簡易的に調査します。

玄関・廊下・トイレ・洗面室・浴室・居間(リビング)・台所・居室等の各スペースにおいて、床・壁・天井・建具・設備が対象です。収納内部も対象ですが、所有者が収納内の確認を拒否する場合は除外となります。

床下点検口、天井点検口、小屋裏点検口の内部を確認できるときは対象です。

・調査方法について

穴を開けたり壁を壊したりしない、非破壊手法(目視・計測)で、家や外回りの劣化 状態を比較的短時間で、可能な範囲で行います。これが「一次診断」で、病院で例えると「健康診断」の様なものです。 外壁や基礎 に不具合の兆候は見られないか、室内に雨漏りの形跡はないかなどを目視で確認 し、建物のコンディションを診断依頼者に説明します。

「一次診断」で懸念があるものは、「二次診断」の可能性を診断依頼者に説 明します。この「二次診断」は病院で例えると「精密検査」になります。

アメリカではホームインスペクションが当たり前?

アメリカでは住宅診断(ホームインスペクション)が当たり前。そのおかげで、日本よりも住宅の寿命が長いと言われているのです。住宅構造を熟知した住宅診断士(ホームインスペクター)が、建物のコンディションを確認してくれるのです。住宅診断には、一次から二次だけでなく、三次までステージが存在します。各ステージについて詳細をまとめているので、見てみましょう。

・日本でのホームインスペクションの認知度は?

2018年4月から、ようやく中古住宅取引の際にホームインスペクション(住宅診断)の説明が義務化されました

・義務化後も、日本ではあまり重要視されていないよう

不動産屋サイドが「ホームインスペクション入れますか?」とさえ聞いておけばOKということ。たいていのお客さんは聞くだろう。「それって別途お金がかかるの?」。その時、不動産会社が「かかる」と言えば、あえて診断は必要ないというお客も少なくはなさそうだ。

中古住宅購入前にホームインスペクションをしてもらおう!

・ホームインスペクションの必要性

当初は中古住宅への抵抗感があった購入者も、プロによるホーム・インスペクションを受けることで不安を払拭できた。診断結果をふまえて、「どの部分にどの程度の修繕が必要なのか」を説明されるため、購入者は内容や費用に納得した上でリフォームを依頼できる。適切なリフォームは、入居後の安心感にもつながる。

英国・米国では、州によって異なりますが、住宅取引の70~90%でホームインスペクションが行われるほど常識となっています。

・ホームインスペクションを利用した人の95%がまた利用したいと回答

もしもう一度中古住宅を購入するとしたら、ホーム・インスペクション(住宅診断)を利用したいですか?
・利用したい 95%
・無回答 5%

出典:「ホームインスペクション利用者100人のホンネ」(NPO法人日本ホームインスペクターズ協会調べ、2010年5月調査)

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