商品やサービスを販売する活動には”必ず”販売代金の回収が伴います。債権とは、商品やサービスを客先である相手方に渡した時点から発生する、代金を受領・回収する権利のことで、回収する代金は会計上では売掛金と呼ばれます。
債権管理ってなに?必要性や効率化について
企業経営を行い資金繰りを安定させるには、売り上げ確保と利益を上げることは重要です。さらに売り上げを回収することも大切です。通常企業では、売り上げと代金回収は期間が空きます。商品やサービスを売却した時点で発生するのが債権であり、債権管理を正しく行うことにより資金繰りを安定させられます。
企業間の取引の場合、商品やサービスの納入と引き換えにその場で現金で支払うことはほとんどなく、一定の期間を経て後払い決済となります。したがって各販売ごとに、「いつ・いくら」回収するかの債権管理が必要です。また債権管理というのはお金を回収することだけではなく、債権が発生するまでのプロセスを含む、さまざまな業務の管理となります。
債権管理を適切に実施していれば、回収予定日を正確に把握することで資金繰りにも計画性が生まれ、請求漏れや回収漏れといったリスクも低くなります。人間がやることですので、ミスというものは起こってしまう可能性がありますが、それを可能な限り、少しでも低くするという意味で債権管理は重要なのです。
例えば製造業において、要求通りの商品を納入し、その代金が後日支払われる。このとき、納入によって売上が計上され「債権が発生した」という状態になります。ちなみに、売上が計上されてから代金回収までに期間が空くことを「信用を与える」という意味で「与信」といいます。債権管理は、この与信を適切に管理することで、確実な代金回収を行います。
出典 債権・債務管理とは?
たとえば、取引先に対して誤った督促行為をしてしまえば、信用問題に発展しかねないため、連絡をする前に入金処理に間違いがないかしっかりチェックをする必要があります。そして、「請求書が正しく送付されているのか」「自社の営業担当と取引先の間でどのようなやりとりがされているのか」など、自社の関係するセクションに対する確認作業も欠かせません。
債権管理には複数の経理担当者や営業担当者が当たることが多いので、それぞれが異なる場所に売掛金元帳を管理していると、何が古くて何が最新なのか分からなくなってしまいます。そのため、月末になって分散している複数の売掛金元帳を見ながら情報を整理する、という業務に追われてしまう事態に陥ってしまいます。
パソコンで債権管理する方法というと、身近なソフトにエクセルがあります。
エクセルで管理するとなると、作業者ごとのバージョン違い、ファイルの新旧の管理、ファイルの場所の管理などが求められます。
債権・債務管理の難しさを解消するためには「システム化」が重要です。つまり、債権・債務管理システムを導入することで、業務効率を良くし、正確かつ適切な管理を行える環境を整えます。
出典 債権・債務管理とは?
購入日と入金日などが取引先で異なり入金も分割で行われると、Excel管理や会計ソフトでの管理が非常に手間になります。債権管理システムなら全ての売掛金や入金などを一括で管理できるため、債権管理を適切に行えます。
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