「老後資金は貯めておくほうが望ましい」とはいえ、目安が分からなければ効率的に貯めることは難しいといえます。一般的には老後資金の目安は3,000万円だといわれることもありますが、これは年金以外の収入がなくなった際に、年金だけではまかないきれない分を指しています。
老後資金の備えは大丈夫?投資で蓄えよう
老後資金を気にしている方も多いでしょう。年金の受給年齢は段々と引き上げられているため、老後に不安を感じる方は少なくありません。老後資金を作るための方法として投資はどうでしょうか?今回は老後資金として必要な金額、投資の方法についてご紹介します。
再雇用制度を利用し、今も現役で仕事を続けているKさん(63歳)は退職時、2000万円の退職金をもらいました。その段階で1000万円近く貯蓄することもでき、合わせた老後資金は3000万円ほど準備できました。
生活レベルを落とせなかったKさん夫婦の老後はお先真っ暗。今できることは、できるだけ長く働くことと、今からでも生活費を圧縮し、少しでも蓄えを増やしていくことです。それでも、いずれ老後資金が底をついてしまったときには、子どもたちを頼り、迷惑をかけながら暮らしていくしかないのです。
老後に必要とされる貯蓄額は、60歳の時点で3000万円と言われています。しかし3000万円を蓄えて老後生活に突入しても、生活保護とほぼ変わらない水準の暮らしになるのが現実です。
豊かな老後を送るためには、預金や年金だけでは完全に資金不足です。給与が増えず税金が減らない以上、不足する老後資金は自分で工夫して作っていくしかありません!!
老後資金をつくるために、どう準備すればいいのでしょうか。お金のプロ・山崎元さんは「投資すれば必ず利益が出るわけではない」と注意したうえで、「投資先は3つだけで十分です」といいます。
投資信託とは、投資家から集めたお金をもとに、運用の専門家(ファンドマネジャー)が株や債券などの複数の商品に投資・運用する金融商品のことです。
個人では多くの時間と知識が必要となる金融取引ですが、投資信託は、運用のプロであるファンドマネージャーが各ファンドの運用方針に従って投資判断から取引までを投資家に代わって行ってくれます。
1つの銘柄だけに投資していた場合、企業倒産や株価が値下がりすると、そこでの影響をそのままに受けてしまい大きな損失を負う可能性があります。 そこで、投資信託によって複数の銘柄に資金を分けて投資をすることで値下がりなどの様々なリスクを、分散、軽減することができます。
国債とは、国が発行する債券である「国庫債券」の略称で、国が資金調達する手段の1つです。投資家は国債を購入することで、国が設定した金利を半年に1回受け取れます。そして満期になると、投資した元本が償還されます。
国債投資の大きなメリットとしては「安全な投資先」であるということです。元本の保証は日本国政府が行っており、銀行や証券会社が国債を買った場合、仮にその金融機関が破たんしたとしても債券は100%保護されているので安心です。
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