AGA(エージーエー)とは、AndroGenetic Alopeciaの略称で「男性型脱毛症」を意味します。
成人男性に発症する進行性の脱毛症のことをいい、額の生え際や頭頂部の髪の毛が徐々に細くなっていき、
最終的には脱毛してしまうことで額が後退し頭頂部の地肌が見えるようになることが典型的な症状です。

正常なサイクルの場合は、ヘアサイクルは1周するのに2～6年（成長期は2～5年）ですので、最短の2年だとしても80～100年は髪の寿命が尽きません。

しかし、AGAが発症するとヘアサイクル（成長期）が半年～1年に大幅に短縮されますので、仮に20歳でAGAが発症した場合は、最短で35歳で髪の毛が生えなくなってしまいます。

AGA(エージーエー)は遺伝や男性ホルモン、生活習慣など様々な要因が複合的に絡み合って引き起こされますが、その中でも 男性ホルモンの影響が最も大きな原因と考えられています。

テストステロンと、頭皮に存在する「5α-リダクターゼ（Ⅱ型）」という還元酵素が出合ってしまうと問題です。

脱毛イメージテストステロンが、「5α-リダクターゼ」によってDHT（ジヒドロテストステロン）という強力な男性ホルモンに代謝されます。

DHT（ジヒドロテストステロン）は毛母細胞内の男性ホルモン受容体（レセプター）と結合して、毛母細胞の細胞分裂を抑制（成長をストップ）します。その結果、髪の毛の成長期間が短くなり、ヘアサイクルに狂いが生じるのです。

本来髪の毛は成長期間の2年～6年で太く長く成長するのですが、AGAの人はこの成長期間が数ヶ月～1年となります。

AGA治療薬のタイプ
①脱毛を防ぐ「守り系」タイプ
⇒抜け毛の原因となる脱毛ホルモンを抑制することで、薄毛の進行を抑制する

②発毛を促す「攻め系」タイプ
⇒毛を作り出す細胞やそこへ栄養を送る血流を促して、発毛力を高める

飲み薬はプロペシアが用いられ、頭皮の５αリダクターゼの働きを抑制することでDHTの分泌量が抑え、頭髪の成長サイクルを健全化させることができます。また塗り薬にはミノキシジルが用いられますが、これは頭皮の毛細血管を拡張させることで利用分の供給量を増やし、頭髪がよりよく細胞分裂を行って健康的な状態になるのを促します。

プロペシアとミノキシジルは、AGA治療薬として国内で認可されている公式の治療薬です。効果と実績のある2つの治療薬ですが、どちらも即効性があるわけではありません。ある程度の時間をかけて使用することで、効果と効能が現れてきます。

また、最近ではジェネリック医薬品や新しい治療薬として「ザガーロ」も登場。発毛を促す治療薬として期待が高まっているのです。

AGAクリニックで薄毛治療を行うメリットとして大きいのは、専門医が診察してくれる点です。

医療機関では、徹底した検査を実施しています。血液検査や遺伝子検査を実施していて、その結果に応じてどの医薬品を使うべきか、どの治療で育毛・発毛を促していくかを決めてくれます。

さらにAGA治療薬には手軽に続けられるというメリットもあります。

どのAGA治療薬も、1日に決まった時間に服用するか、または頭皮に塗るだけ。

決められたことを守ってさえいれば、それほど時間や手間、労力を必要としません。

またAGA治療薬では、育毛剤のような独特な匂いが気にならないといったメリットがあります。

薬を服用するだけなら、髪や頭皮に何も塗る必要が無いので、匂いも発生しませんからね。

このため育毛対策をしていることを周囲に知られる心配もなく、堂々とAGA治療を継続できることになります。

プロペシアはAGAに効果が期待できる治療薬ですが、あらゆる薄毛に効果があるわけではありません。

円形脱毛症をはじめとしたAGA以外の脱毛症や女性の薄毛には効果が認められていないのです。

プロペシアなどのフィナステリドが主成分となる飲み薬の副作用は、約1～2%程の発症率で極めて低いと言われていますが、性欲減退や精子減少などが確認されています。

ザガーロなどのデュタステリドが主成分となる飲み薬にも上記で説明したフィナステリドと同じ副作用や危険性があります。

フィナステリドより効果の強い薬のため、副作用の発症率も少しだけ高くなっています。

ミノキシジルを外用薬として利用した場合、最も多い副作用としては「頭皮のかゆみ」があります。さらに頭皮の炎症や湿疹、脂漏性皮膚炎などの症状も副作用として確認されています。

また、これ以外の副作用としては、眠気、倦怠感、頭痛、体重増加、むくみなどの症状も出る可能性があります。