卵子提供プログラムとは?国内で受けることは可能?

卵子提供とは、様々な理由で妊娠が難しい方がドナーから卵子の提供を受けることで、妊娠が可能になるプログラムのことです。卵子提供を受ける場合、国内でも可能ではありますが、条件が厳しいため卵子提供エージェントを通して海外で施術を受けるのが一般的です。

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卵子提供プログラムとは

卵子が病気・加齢などの原因により妊娠が困難な場合に行われる方法です。卵子の提供を受け、精子と顕微授精させます。そしてできた受精卵を奥さんの子宮に移植して妊娠が成立、子宮に問題がなく卵子に原因があった場合は、卵子を提供してもらうことで妊娠成功率が劇的に上がると言われています。赤ちゃんは奥さんとの血のつながりはないものの、自分で妊娠・出産を行うことができる上、夫婦の「戸籍上の実子」として扱われます。

体外受精・胚移植(IVF/ET)と言われる高度生殖医療(ART)の一つで、卵子ドナー(卵子提供者)から卵子を採取し、採卵した卵子をラボでご主人の精子と受精させ受精卵(胚)を作り、培養器内で2~5日程度培養させた後、奥様(卵子受領者)の子宮内に移植し、妊娠そして出産を試みる不妊治療です。

何らかの理由により妊娠が難しい場合に、卵子を提供してもらって妊娠する方法です。
海外で受けるのが一般的ですが、条件付きで国内での施術も可能です。

施術を受ける人の多くは高齢出産を希望

厚生労働省研究班の調査では、出産年齢は 46%が45~49歳(吉村 2013)、読売新聞の海外渡航事業者調査では妊婦平均年齢は45歳、50代が23%、最高齢は 58歳だった(2012年 4月 29日読売新聞)。

ある女性は43歳で結婚、不妊治療を経て卵子提供で49歳で出産した。「夫にそっくりで宝物。100%我が子の意識」だという。別の女性は41歳で1人目を自然妊娠で出産、46歳の時に2人目を卵子提供で出産した。「1人目と同じように愛している。日々の成長がうれしい」と慈しむ。

母親の平均年齢:45.2歳(40代後半が最も多い。中には55歳以上の方や30代の方も)

卵子提供プログラムを受ける女性の多くは40歳以上の高齢出産を希望している方です。
平均年齢も45歳程度と、自然妊娠も不可能ではないものの非常に難しいという年齢になっています。

卵子提供には反対意見も多い

「反対です。これが認められれば、いずれ卵子も優秀なものが高額取引されるようになるでしょう。すでに海外では精子バンクが大盛況と聞きます。また命がお金で取引されるようになり、優秀な精子や卵子を選ぶ、命の選別もより容易になります。優秀な子を求めて大金を支払いさらに教育にもお金をかけ、その結果もしも期待に沿うような子でなかったら……?」

「子どもが欲しいという切実な気持ちは理解できます。ただ、『生命』は科学や他人の卵子や、もっと言えばお金の力で授かるものなのか?」

「違和感を覚える」というような反対意見も多く見られます。

また、倫理的な観点から専門家の間でも意見が割れるようです。

クライエント夫婦が子どもをもちたいという願望はいつも無条件の人権ではなく、時として医学的障害や生まれてくる子の福祉の観点からの社会的、倫理的な問題点もあることを忘れてはならない。

施術を受けた人からは感謝の声も多い

一方で、当事者にとっては非常にありがたいプログラムのようで、実際に施術を受けた人らからは感謝の声が多く見られます。

「病院の先生から『もうできることは全部やった』と言われた時に、もうこれで終わりだと思ったんですけれども、海外でも妊娠できるチャンスを与えてもらうことは、すごくありがたい。」

「自分の中で育って、自分の血液と子どもの血液が行き来するわけで、実際、今とても幸せな感じ。」

日本国内で受けることは難しい

現状では、日本国内で卵子提供を受けるのは厳しいといえます。卵子提供を受けるためには、親族や知人に卵子提供者がいなければいけないなどの条件があり、しかも卵子提供を実施できる指定の医療施設が少ないとの課題があり、これまでに数十件程度の実施例しかありません。
また日本国内では、匿名の第三者から提供された卵子提供は受けられず、年齢による卵子の老化を理由に受けることもできません。

卵子を提供してもらうドナーは、親族orドナーバンクで探すことになります。しかし国内で施術したい場合、JISARTという不妊治療のクリニック団体が定めた国内基準により「病気が原因で早期閉経になった」または「遺伝的に妊娠が不可能」という条件がつき、ドナーも親族のみに限られています。卵子提供を望む人の大多数が高齢出産を目的としているため、施術を受けること自体が非常に困難です。

日本国内では条件が厳しいため、卵子提供を受けることが難しいそうです。
そのため、卵子提供を希望する方の多くは海外で施術を受けます。

海外なら比較的容易

「JISARTのガイドラインでは適応にならない」などの理由があれば、国外で治療を受けることも選択肢のひとつとして挙げられます。
なお、国の管轄下で卵子提供が実施されているところもありますので、「より安全に治療を受けたい」という思いがある方にもお勧めできます。

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