作用は皮下に注射することにより、明らかなピークを示さず、ほぼ24時間持続する特徴を有する
作用発現時間‥1~2時間
最大作用時間‥明らかなピークなし
作用持続時間‥約24時間
約pH4の無色澄明な溶液であるが、皮下に投与すると直ちに生理的pHにより微細な沈殿物を形成する。皮下に滞留したこの沈殿物からインスリン グラルギンが緩徐に溶解し、皮下から血中に移行する
24時間にわたりほぼ一定の濃度で明らかなピークを示さない血中濃度推移を示す。
効き目は24時間持続します。山がなだらかなのが特徴で、「基礎分泌」の補充として用いられます。ランタスが最も山の形が低く、生理的な基礎分泌に近い製剤です。
ランタス注・レベミル注を、内服薬と併用して使用するBOT治療法もあります。
インスリンの基礎分泌を補う製剤です。空腹時血糖の上昇を抑えて、1日の血糖値を全体的に下げる働きがあります。
健康な人の生理的インスリン基礎分泌パターンに近づけるために、基礎分泌を補うことを目的につくられたインスリン製剤です。
不足しているインスリンの基礎分泌を補い、空腹時血糖の上昇を抑制して、1日中の血糖値を全体的に下げる働きがあります。
XRとは、持続的な溶解を意味するextended releaseのことです。
濃度が高い『ランタスXR』を使うと1回の注射量が少なくなるため吸収が穏やかになり、血糖値をより安定してコントロールできるようになります。
ランタスXR注は、既存のランタス製剤と同一の成分であるが、濃度を3倍(100単位/mLから300単位/mL)にした製剤である。
濃度を高くすると注射液量が少なくなり、皮下の無晶性沈殿物の単位量あたりの表面積が小さくなる。既存の製剤より平坦で持続的な薬物動態および薬力学プロファイルとなり、24時間以上安定した血糖降下作用を示すと考えられている。
ランタスとランタスXRは体内動態に違いがあって、ランタスXRはピークがなくて一定なのですが、ランタスはピークが少しあって、ここに空腹時があたったりすると低血糖を感じるということがあるのでしょう。
今服用している飲み薬を続けながら「持効型(じこうがた)」と呼ばれる、効果が長く続くインスリンを1日1回だけ注射する方法(BOT※)もあります。飲み薬と持効型インスリンの効果を合わせて血糖値を下げる方法です。
※BOT:Basal Supported Oral Therapy
BOTを行うことで、飲み薬の投与量も減量でき、すい臓の余力を残して治療に臨める上、低血糖の発現も少なくなります。BOTを開始してから1~2ヵ月後には明らかにHbA1cが低下し、頻尿やだるさなどが軽快することが実感できます。
BOT⇒食後高血糖を抑制する飲み薬に加え、持効型インスリン製剤を1日1回注射
超速効型インスリン製剤や経口薬(SU薬や速効型インスリン分泌促進薬など)と併用すると、健康な人の基礎分泌、追加分泌のパターンにより近づけることができます。
飲み薬の効果が悪くなったときに、不足しているインスリンを、持続の長いインスリン注射で補う治療法が、BOT(Basal-supported Oral Therapy)という新しい治療法です。BOTは、飲み薬とインスリン注射をいっしょに使う治療です。
糖尿病の飲み薬を長く飲んでいると、効果がだんだんと弱くなっていきます。これを二次無効といいます。血糖を下げるインスリンを分泌する膵臓のβ細胞が疲れてきて、十分なインスリンがでなくなることが原因です。膵臓のβ細胞にまだ余力があるうちに、インスリンを補ってやると、疲れていた膵臓の機能が回復してくることがあります。
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