ぺロニー病(Peyronie disease)は日本語で陰茎硬化症、カタカナではぺイロニー病のほかにペロニーもしくはパイロニー病とも記載されます。
放置しておくと厄介なことに繋がるペロニー病
ぺロニー病という病気名は、はじめて聞いたという方もいるでしょう。ぺロニー病とはどのような症状がおこるのか、どのような治療方法があるのか解説していきます。男性にとっては見逃せない病気の一種のため、気になる方は確認しておきましょう。
陰茎の曲がり(屈曲ペニス)が主症状です。その病態として陰茎海綿体白膜に線維性の硬結(プラーク)が出来て、そのために勃起時の陰茎痛や陰茎弯曲が発生する病気です。進行性の病気で弯曲がひどくなると性行為に支障をきたすようになりますが、悪性のものではありません。
性機能を損なわない程度の軽い弯曲なら、治療は必要ありません。ペロニー病は治療しなくても数カ月で回復することがあります。明らかに効果の証明された治療法はありません。
男性にとっては、ぺロニー病の発症数が気になるのではないでしょうか。
2000年ドイツ人男性(平均年齢57歳)8000人の一般人調査で、発生頻度(しこりの触知について)3.2%、年齢別では、30歳代1.5%、40歳代3.0%、50歳代3.0%、60歳代4.0%、70歳以上6.5%と中高年に多く、頻度の高い病気です。
2001年イタリア男性647人の一般人調査では、7.1%の頻度、2001年ブラジル人の前立腺検診男性954人で3.7%の頻度、2004年アメリカ人の前立腺検診男性534人で8.9%、2006年インド人男性2130人の一般調査で2%の報告があり、2~8.9% の発生頻度となっている。
年齢別発生頻度は、30歳代1.5%、40歳代3.0%、50歳代3.0%、60歳代4.0%、70歳以上6.5%と中高年になるほど頻度の高い病気です。
症状としては、陰茎弯曲84%、勃起時の痛み46%、勃起障害40.8%が認められます。
さらにそのまま放置しておくと、ペロニー病特有の症状としてペニスが変形してしまうことに。陰茎がしこりの位置から「く」の字型に湾曲したり、陰茎短縮して短くなってしまったりするため、男性としての自信を著しくなくしてしまいます。
自信の欠如や男性自身を見せられない恥ずかしさから、「パートナーともセックスができない」「職場や駅など公共のトイレにいきにくい」「ショックでペニスを見るたび精神的にきつい」などの悩みを抱えるペロニー病患者は決して少なくありません。
セックスやマスターベーションができないという物理的な悩みもさることながら、あらゆる面で自信喪失してしまう精神的ダメージが大きいようです
ペニスの変形はひらがなの「く」の字のように曲がる陰茎湾曲、変形というよりはペニス自体が短くなってしまう陰茎短縮も起きたりします。変形などの症状も出ているのに放置していると手足にまで症状はひろまり、手の平や足の裏がまっすぐにのばせなくなります。
ペロニー病は体質的になるのでしょうか?
ペニスが変形してしまう「ペロニー病」の原因のほとんどは外的要因で、例えばペニスに強い衝撃が加えられたり、ペニスの中に内出血が起きてしまったりすることで変形が起きてしまいやすいです。また一般的なセックスではないやり方で性行為をした時にもこういったペニスの変形が起きてしまったという報告をされています。
一説にはペニスにできた外傷が原因となって結合組織が増生するとも考えられています。 しかし、その仮説だけでは白人種に多く、 東洋人に少ないなどの統計学的偏差を説明しきれないものが有ります。
また上記の外傷の他に、本疾患のリスクファクターとして、喫煙なども有ると報告されています。
治療法として、ビタミンEの飲み薬や、ステロイドの局所注射療法が勧められていた時期がありましたが、結局は効果がないことがわかってきました。唯一効果のある治療方法は、手術です。
手術にはプリケーション法(プラークがない側の長い側を縫い縮める縫縮法)とグラフト法(プラークがあり短縮したところを切開し真皮や静脈を移植する移植法)の2つの方法がありますが、非常に専門的な手術であり、勃起障害や感覚障害、再発などの合併症が出る可能性もあります。
利用可能な治療法の選択肢と、判明しているそれらのメリット、リスク、および負担について、患者と話し合いを行う必要がある。
疼痛管理を要する患者に対し、経口の非ステロイド系抗炎症薬による治療を提案することができる。
ビタミンE、タモキシフェン、プロカルバジン、オメガ3脂肪酸、または、 ビタミンEとLカルニチンの配合剤など経口薬は推奨していない――など。
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