【薬のまとめ】イグザレルト錠

成分名:リバーロキサバン

TAMA1982 さん

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1日1回投与の第Ⅹ因子阻害作用を持つNoAC

消化管からの吸収率が高く、投与4時間後にCmaxに達する。 作用は12時間程度持続するが、第Xa因子阻害活性は24時間以内に回復しない。

イグザレルトに関しては、1日に1回の服用でいいという利点が挙げられます。

第Ⅹ因子阻害薬のメリットは、常に存在している微量なトロンビンを阻害しないのでプラザキサよりも出血リスクが少ないこと。

簡単に述べますと、リクシアナとイグザレルトは1日1回ですむので簡便

ただし、プラザキサ/プリズバインドのように中和剤がない。

本剤は,選択的かつ直接的第Xa因子阻害剤であり,経口投与で効果を示す.内因系及び外因系血液凝固カスケード中の第Xa因子を本剤が阻害することで,トロンビン産生及び血栓形成が抑制される.本剤はトロンビンを阻害せず,また血小板に対する直接作用を有さない.

XaはセリンプロテアーゼドメインとEGFドメインとGlaドメインからなっていて、GlaドメインはビタミンK依存性に活性化され、これがあるCaと結合できると同時に膜のリン脂質と結合できるようになる。

血管内皮細胞上のTFPIを増加させ(Xaが阻害されるとTFPIがXaに結合できずに温存できるため)、その効果が24時間持続する可能性がある。

また、ワーファリンと違ってPSやPCといった凝固抑制因子を阻害しない

肝臓で代謝される

本薬剤は肝臓で代謝されていきますので、中等度以上の肝障害に対しては、使用については十分注意する、あるいは禁忌とされています。

本剤は主としてチトクロームP450 3A4及び2J2(CYP3A4及びCYP2J2)により代謝される.また,本剤はP-糖蛋白及び乳癌耐性蛋白(BCRP)の基質である.

投与量の2/3が肝臓で代謝. 排泄. 投与量の1/3が未変化体(活性体)のまま腎臓から排泄.

1/3は腎排泄なので、腎障害患者では投与量を減らす必要がある

腎障害のある患者さんでは、イグザレルトの血中濃度が上昇することが示唆されています。

クレアチニンクリアランス30-49mL/minの患者さんには、10mgを1日1回投与してください。
クレアチニンクリアランス15-29mL/minの患者さんにおける有効性及び安全性は確立していないので、イグザレルトの投与の適否を慎重に検討いただいた上で、投与する場合は、10mgを1日1回投与してください。

クレアチニンクリアランスは、血清クレアチニン値、年齢、体重によって推算いただくことができます。

抗菌薬リネゾリドと同じオキサゾリジノン骨格を持つ

リネゾリド(上)とリバーロキサバン(下)の構造式。

当初リバーロキサバンはオキサゾリジノン系合成抗菌剤またはミトコンドリア毒性を持つ化合物として研究されていた。

リバーロキサバンの化学構造はリネゾリドに類似しており、同じオキサゾリジノン(英語版)骨格を持つ。

リバーロキサバンおよびその代謝物はグラム陽性菌に対する効果を持たず、またミトコンドリア毒性もin vitro では小さい事が判明した.

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