パルモディアは高活性かつ高選択なPPARαモジュレーターで、その略称名を「SPPARMα」(=スパームアルファ)と呼ぶ世界初の薬剤。
遺伝子発現を制御する核内受容体PPARαを高い選択性をもって、非常に低用量から活性化する
PPARαを介した遺伝子の転写調節を選択的に行うことにより作用するためSPPARMα(Selective Peroxisome Proliferator-Activated Receptor α Modulator:スパームアルファ)と呼ばれています。
出典 薬局薬剤師の日常
PPARα(Peroxisome Proliferator-Activated Receptor α)は、肝臓や褐色脂肪、心臓、腎臓で強く発現している核内受容体(タンパク質)で、活性化することでTG濃度の低下などを導きます。
パルモディア(写真)は、高活性・高選択なPPARαモジュレーター(SPPARMα)の概念に基づいて興和が自社創製した高脂血症治療薬。
国内で実施した脂質異常症患者を対象とした臨床試験において、強いTG低下作用とHDL-コレステロール増加作用が確認され、肝逸脱酵素を低下させることも確認されました。
何で今頃フィブラート系?と思ってIFの開発の経緯を読んでみたところ、ざっくり言えばスタチンではTGやHDLの改善が不十分で動脈硬化のリスクが残るからより安全な薬を作ったという感じでしょうか。
出典 薬局薬剤師の日常
臨床試験では強い中性脂肪(TG)低下作用と、いわゆる善玉コレステロールのHDL-コレステロール(HDL-C)増加作用が確認
TG管理目標値(150mg/dL未満)への到達率の低さが指摘されている日本の現状の改善に貢献することが期待されている。
パルモディアは肝臓にて代謝され糞便に排泄されるため、腎機能が落ちている方にも使いやすいという特色があります。
従来のフィブラート系薬は、すべて腎臓で排泄されていたため、腎機能が落ちている高齢者などでは使いづらい状況でした
肝代謝型で糞中排泄のため、従来のフィブラート系薬剤と比べて「安全性も高い」とされています。また臨床試験では横紋筋融解の副作用も起きてないようです。
各種スタチンと薬物動態学的相互作用がない
従来のフィブラート系薬は全て腎排泄だが、パルモディアは肝代謝で糞中排泄であることが影響しているようだ。
各種スタチン製剤との薬物相互作用の検討では、双方の薬剤血中濃度に変化がないことが確認されました。
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