セロトニン-ドパミン・アクティブ・モジュレーター(SDAM)と呼ばれる新規作用機序を有する。
ドパミンD2受容体とセロトニン5HT1A受容体に結合してパーシャルアゴニストとして働き、セロトニン5HT2A受容体にアンタゴニストとして働く
ドパミンD2受容体およびセロトニン5HT1A受容体にパーシャルアゴニストとして、また、セロトニン5HT2A受容体にはアンタゴニストとして働く、SDAM(Serotonin Dopamine Activity Modulator)と呼ばれる独自の薬理作用を有する新しい構造を持つ化合物です。
本剤は大塚製薬が創製した化合物で、ドパミンD2受容体およびセロトニン5HT1A受容体に強く結合してパーシャルアゴニストとして働き、セロトニン5HT2A受容体にはアンタゴニストとして働くSerotonin-Dopamine Activity Modulator(SDAM)と呼ばれる新しい作用機序を有しています。
セロトニンとドパミンの量を適切に調整してくれる作用があるため、SDAM(セロトニ ン・ドパミン・アクティビティ・モジュレーター)と呼ばれています。
レキサルティは、セロトニン(1A受容体)とドパミン(D2受容体)の働きを適切に調節してくれます。過剰な場合はそれぞれの働きを抑え、不足している場合は補ってくれるような、部分作動薬(パーシャルアゴニスト)としての作用があります。
左:アリピプラゾール
右:ブレクスピプラゾール
違いを見てみるとエビリファイのCl部分がレキサルティではSを含む五員環へ変わっています
PCPに誘発される認知障害は、ブレクスピプラゾールで改善するが、アリピプラゾールは、PCP誘発の認知障害に対する効果は確認されなかった点だけです。
この改善効果は、「5-HT1AアンタゴニストのWAY-100635と併用した際に消失した」と書かれているので、アリピプラゾールの5-HT1Aアゴニスト作用は弱いのかもしれません。
エビリファイよりも広域の薬理作用が検討されています。
出典 おじさん薬剤師の日記
5HT1A受容体およびD2、D3受容体に対して部分作用薬、5HT2A、5HT2B、5HT7、α1A、α1B、α1Dおよびα2C受容体の阻害薬と考えられています。抗コリン作動性効果はありません。
アリピプラゾールと比べて強力なセロトニン系への作用を示すこと、またドパミンD2受容体に対する刺激作用を弱め機能的アンタゴニストにしたこと、すなわち固有活性が低い部分アゴニストであるという点で大きく異なるとのこと。
この作用機序をセロトニンドパミンアクティビティモジュレーター(SDAM)と表現しています。D2刺激を弱めたことでアカシジアや錐体外路症状などの副作用軽減につながるようです。
すでに発売されているエビリファイを改良し、
・セロトニンに強く働く
・ドパミンの働きは控えめ(固有活性が低い)
という違いのあるお薬になります。
これによって副作用をより少なくするとともに、陽性症状に対するしっかりとした効果と、陰性症状や認知機能障害、感情障害の改善を期待したお薬になります。
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