インドの舞踊は本来，寺院専属のデーバダーシ (神への奉仕女性) によって伝えられてきた。古典舞踊は今日バーラタ・ナーティヤム，カターカリ，カタック，マニプリの4種である。

南インド、タミルナードゥ州発祥の古典舞踊です。インド四大古典舞踊のうち最古の伝統を誇っており、寺院から発生した祈り・神話の踊りです。

足首に鈴をたくさんつけ 歯切れのよいステップを踏みながら 体や腕、指先、顔や目の動きでエネルギッシュにダイナミックに感情や物事を表現します。

いわゆるセリフというものはありません。物語や登場人物の心情などは、舞踊と目の動きを中心とした顔の表情、そして、手の指先のかたちで表現されるのです。

役者たちの化粧と衣装もたいへん色鮮やか。特に、カエルのような緑色に顔を塗られた人物は、一度みたら忘れられなくなるほどのインパクトを放ち、カタカリ・ダンスのシンボル的な存在となっています。

カタックとは「語り部」を意味し、神話や 抒情詩を身振り手振りで語っていたのが起源です。
10世紀以降、宮廷でより一層洗練され、 ヒンドゥ文化とペルシャ文化の融合により、
現在の華やかで官能的なスタイルが出来上 がりました

カタックダンスの衣装は、ゴージャス、キラキラなイメージが強いです。チョリやスカートのヒンズースタイル。ワンピースのムガールスタイルには、ベールで頭を覆うクラッシックスタイルも含まれます。

インド北東部マニプール州の舞踊「マニプリ」です。ミャンマーと国境を接するマニプール州を含むインド北東部の州はモンゴロイドが住む土地。そのため、インド四大舞踊の他のものと比べると私達日本人にも親近感が湧きます。

クリシュナ神とラーダを始めとする牛飼いの女たちをテーマにした女性の群舞が「ラース・リーラ」。ラーダと牛飼いの女たちの衣裳は、小さな鏡をちりばめてキラキラと光る円筒形のスカートの上に、さらに短いスカートを重ねたもの

もともとお寺での崇拝の様式として、インドのオリッサで発展したもので、多くのダンスは、手の動きと顔の表情を通してクリシュナや他の神々についての話を伝えるものです。