昭和45年9月「消えゆくリヤカー」

昭和のニュース動画を調べてみた:[昭和45年9月] 中日ニュース No.869 1「消えゆくリヤカー」

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[昭和45年9月] 中日ニュース No.869 1「消えゆくリヤカー」

出典 YouTube

人力車、馬車、大八車に次いで、都市化の波はリヤカーも奪い去る。

リヤカーとは金属製のパイプと空気入りタイヤで構成された2輪の荷車である。日本では軽車両としての公道利用が認められており、人もしくは自転車、オートバイによって牽引して使われている。

リヤカーのメリットとしては多くの荷物を運ぶことができるという点で、仕組みも単純で修理・整備も簡単。維持費も掛からない。特に頑丈な作りのリヤカーで平坦な舗装道路だと最大約1トンの荷物が運搬できるといったこと。

リヤカーのデメリットとしては坂に弱い。これは上りも下りも同様で上りの場合には重くなって場合によっては移動が困難になる。反対に下り坂に向かってリヤカーが下ろうとするので制御が出来なくなる。ちなみにブレーキを取り付けたものもある。

いずれにしても平坦部や緩やかな坂であれば効率よく荷物を運ぶことができるため、リヤカーを牽いて歩いて日本一周や世界一周をする人がたまにいる。

ナレーション「リヤカーの恩恵を一番受けた商店も今ではすっかり小型トラックに鞍替えしてしまいました」

昭和45年は高度経済成長期の交通戦争のピークで爆発的に自動車の普及が進んでいた時代。交通量の増加は移動速度の遅いリヤカーを追い立ることになる。

またそれまでリヤカーを使っていた小さな商店もトラックを使うようになり、リヤカーはますます使われなくなっていった。

ナレーション「都市化の波に追われて、リヤカーはまもなくその姿を完全に消してしまいそうです」

実際のところ商売で利用するといったところは今では少ないですが、維持費が掛からないことから廃品回収などでも都会では現役なところも多い。また屋台もリヤカーを改造して作られるものもある。

いずれにしても中・長距離を移動するのではなく特定のエリア内で大きな荷物を移動するといった面では便利で、特に交通量の少ない時間帯には都会ではまだまだ利用されている。

最近は災害用として折りたたみ型のアルミ製リアカーなんかも売られている。

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