ファンダメンタル分析って何だろう?<知っておきたいFX用語1>

ファンダメンタル分析は非常に難しい分析です。なぜなら絶対的な答えがないからです。経済指標や金利政策など、各国の経済対策などが発表されても、相場が動く時もあれば動かない時もあります。予想よりも良い結果が出ても悪い結果が出ても相場が反応しない時は少なくありません。

prince kakashi さん

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目の前の情報に惑わされないことが大事!

例えば、「アメリカドルの供給量を増やしますよ」と言う発表が、アメリカ発のニュース番組のインタビューなどで発表されたとします。
 もちろん、アメリカドルの供給量を増やすと言う事は、世界に出まわるアメリカドル紙幣の数が増える事になりますから、アメリカドルの全体量が増えてしまい、結果として沢山ある物の価値は落ちるのが世の常なので、アメリカドルが売られると言う予想を立てる事ができます。
(中略)
 この場合には、アメリカドルの流通量が増えてしまう事になるのでアメリカドルの価値が下がると言う事になります。

上記サイトでも触れられていますが、例えばアメリカがドルの供給量を増やすと発表したとします。
ドルの供給量が増えるので、相場においての1ドルの価値は下がる印象があります。そのため、ドル安に値動きするのではないか?と予想を立てたりしますが、為替相場での値動きは必ずしもそうなりません。

「これでアメリカの消費が活性化され景気が良くなる」と逆にアメリカドルが注目され価値が上がりドル高になることもあります。
また、以前からアメリカドルの供給量が増える予想が市場でされている場合は、想定内と考えられ、実際に供給量が増えても、市場の反応は薄く値動きもさほどないことがあります。
発表されたニュースや指標結果は、必ず相場に影響を与えることではないということです。
ファンダメンタル分析を行う場合は、市場の投資家たちの心理を読まなければなりません。
投資家たちの心理状態が相場に表れます。

ただニュースを表面的に捉えるのではなく、為替市場に関わる投資家たちがどのような心理で取引を行うかを読むことこそが、ファンダメンタル分析の本質とも言えます。

アメリカの指標を重視する!

米国の雇用統計はもっとも注目が集まる指標です。米国経済の規模が大きいこと、指標発表の特徴として
(1) 統計調査の対象が幅広く、
(2) 毎月発表されており、
(3) 発表タイミングが原則第1週と早い
という条件がそろっていることで景気動向を見るのに有効な指標として注目度が高くなっています。

ファンダメンタル分析を行うにあたってアメリカの経済指標は最も為替相場への影響力が大きいと考えて間違いありません。
特に、雇用統計の非農業部門雇用者数と失業率は重要な指標です。
これらの指標の発表直後は大きく為替レートが動きます。証券会社などが事前に予想した数値との差異、市場の投資家が考える予想との差異など、差異が大きいほど値動きが激しいです。

逆にこれらの指標の発表がある前は、ほとんど相場は動きません。
レンジ状態が続き、発表直後から上昇・下降していきます。

他にもFOMCやGDP、CPI、PPIなど注目すべき重要な発表はありますが、まずこれら2つの指標に敏感になりましょう。
シンプルに予想よりも良い結果であれば買い、悪い結果であれば売りで利益を得れる可能性が高いです。

ファンダメンタル分析を行い利益を上げるには、このようなマーケットへの影響力の大きい情報を確実に抑えるべきです。
日本の経済指標では、あまりマーケットへのインパクトはありません。また、大きな損失を負いたくない場合は、非農業部門雇用者数や失業率の発表前後は敢えて取引しないことが無難と言えます。

有事の円買い!

円は安全通貨であるとする昔から続いている世界中の投資家が抱くイメージによるところが大きいです。

世界各国の経済指標などのニュースだけでなく、事故や震災、テロなどさまざまなニュースが為替相場に影響を与えます。
このような事象が起きた際は、高い確率で円高に相場が動きます。
これは先のブレクジットの際も同様です。

基本的に、このような事象が起きると、多くの投資家がリスクオフのために安全資産と言われる円買いを行い、マーケットは円高に値動きします。

日本は経済の浮き沈みが小さく安定しているためです。
有事のドル買いも行われますが、特に「有事の円買い」を意識したトレードを行うと高い利益を得れる場合があります。

テクニカル分析も併用して使う!

たとえば、相場の過熱感をファンダメンタルズ分析だけで把握することは困難です。しかし、テクニカル分析を併用して、過熱感を数値化することで、把握が容易になります。

FX投資を行っていくのであれば、ファンダメンタル分析に加えてテクニカル分析も行うようにした方が精度が高くなるでしょう。
上級トレーダーであれば、ファンダメンタル分析だけ、テクニカル分析だけでも良いですが、初心者の方は両方取り入れた方が上手くいくでしょう。
ファンダメンタル分析で読めないことがテクニカル分析で分かり、テクニカル分析で読めないことがファンダメンタル分析で読めるようにもなっています。

それぞれの分析を行い、予想するトレンドが一致した場合、高い精度だと投資判断しエントリーてみると良いでしょう。ぜひ、テクニカル分析も交えてトレードしてみてください。

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