Brexitでループイフダンの弱点が露呈?FXは『約定力』がやっぱり大切だった

イギリスのEU離脱ショック、まだまだ記憶に新しい出来事です。案の定、FX業界がひどいことになっていました。ちょっと目立った出来事として、低コストと人気のFX業者の約定力の弱さが露呈してしまったようです。FX選びの指標としての「約定力の強さ」に気をつけて。

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■記憶に新しいイギリスのEU離脱ショック

国民投票が行われたのが6月23日で、EU離脱派の勝利が確実になったのが現地時間で6月24日4時過ぎ、日本時間で13時時頃でした。相場に動きがでたのは6月24日7時

■大変だったのはFX業界

投票までは楽観ムードだったのが離脱後に大暴落。ポンド円は160円→133。ドル安は一時100円を割るところまでいきました。

英国で、EU(欧州連合)離脱か、残留かを問う国民投票が2016年6月23日に予定されているなか、外国為替証拠金(FX)取引に投資する個人投資家らのもとには、英ポンドの「暴落」に備えるよう、FX業者から警告メールが届き始めた。

わずかこの1日の大騒動で、数百万、数千万円と損出が膨らんだ投資家もいました。普段から高レバレッジをかけていた人は、今までにないくらい大きな損出を被り、強制ロスカットになった人たちも相当数いた模様

■今回の騒動で改めて注目されたのは『約定力』

今回、イギリスのEU離脱へ……で浮き彫りになったのは、FXの投資家側の問題だけではなく、業者サイドの約定力でした。為替の急落や急騰で、売買が成立せず、結果的に損出額が膨らんだケースも顕著だった

約定力とは?

約定力は、言ってしまえば、「トレーダーが発注した価格できちんと約定する力」

FXでは、マーケット状況やシステム環境など、さまざまな要因によって約定が拒否される(注文が成立しない)ことや発注した価格よりも不利な価格で約定する(スリッページが発生する)ということが起こり得る


例えば、+10円で決済を押す→1秒後+30円になる→2秒後-30円になる:2秒後の-30円が約定される
-70円で決済を押す→1秒後-10円になる→2秒後+10円になる:決済時の-70円が約定される

損失を出してしまう以上に困った問題がこれです。注文したいのにできない!

■良コスパと人気のループイフダン、弱点を露呈

なにより低コストがループイフダンの魅力であり、それを理由にループイフダンの運用をしているわけですが、この商品ならではのデメリットも次第に見えてきました。今回は戻して83.2円でポジションを持ったからまだ良かったものの、そのまま止まらずに下げ続けたら、本来持つべきポジションを持たないことになるわけですから、これは明らかな損失

アイネット証券FXの評価をまとめると、おすすめでない人は約定力や情報力を求める人。おすすめな人はスプレッドの安定度と取引ツールの使いやすさや機能性を求める人

「約定力の弱さ」は、ループイフダンの最大のデメリット

どうして約定できないの?

約定力がFX業者で違うとか。どうして。

スリッページが起こるのは、注文の殺到時や相場の急変時。サーバーの処理能力などで価格の提示が間に合わなかったり、カバー先の金融機関の不足で集まった注文を約定できないのが原因

ネットで検索した時に「アクセスが集中しています。しばらく経ってから再度アクセスしてください。」という状況になったことありませんか?それと同じことがおきます。

原因の一つは業者が構築しているITシステムの脆弱性に起因するものであることが多く、しっかりとネットワークに接続されている最強のITシステムを構築した業者にはほとんど見られないものとなっています。

■コスト重視のFXはやっぱり不安?


約定力が低いとなれば、取引手数料などのコストを抑えられても、今回のような騒動を振り返った時、マイナスポイントのほうが大きいと思われます。矢野経済研究所の調査でも「低スプレッドの業者ほど約定力が低い」といったデータがあります。

スプレッドの低いFX会社は約定力が低かったり、約定力が高いFX会社はスプレッドが高かったりと、スプレッドと約定力は反比例している場合が多い

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