軽量鉄骨と重量鉄骨の違いは?

鉄骨建築は、主に2つの種類に分けられます。
軽量鉄骨と、重量鉄骨です。
鉄骨建築を依頼するなら、これらの違いを把握しておくことが大切です。
2つの違いについて、ご紹介します。

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軽量鉄骨とは

まずは、軽量鉄骨の特徴についてご紹介します。
その名の通り、軽量の鉄骨を使用するわけですが、はっきりとした規格が存在します。
特徴と合わせて、押さえていきましょう。

軽量鉄骨とは、厚さ4mm以下の鋼材でつくられた鉄骨のこと。(厚さ4mm以上になると重量鉄骨)。軽量鉄骨の家は、こうした“薄い”鉄骨を使って建てられているのです。たとえば木造なら柱・梁が木で組まれるところ、軽量鉄骨だと鉄骨に。

軽量鉄骨は木造住宅と違い、事前に部材を工場で生産します。そのため品質が安定していて、工事もスムーズで、工期を短縮しやすいというメリットが。

1.鉄骨の大量生産が可能

2.法定耐用年数(国が定めた耐用年数)は19~27年

3.柱や梁が細いため、使用する鉄骨の本数や筋交いを多くして建物の強度を上げる

4.使用する鉄骨の本数が多いため、建築可能な間取りのパターンが限られる

5.住宅や小規模店舗などの建築に用いられる

6.建築費用が比較的安い

軽量鉄骨のデメリット

上記のようなメリットがある反面、デメリットも存在します。
良い面注意すべき面、双方把握した上で選ぶようにしましょう。

筋交いを使うブレース構造を基本とする軽量鉄骨造では、ブレースが入った壁を壊すと耐震性が下がるため、木造に比べると、リフォームの自由度は低くなります。

断熱性も木造には劣り、木の温かみを感じる家造りを望む人には向いていない工法だといえるでしょう。

重量鉄骨とは

軽量鉄骨と合わせて紹介されることの多いのが、重量鉄骨です。
素材としては同じ鉄骨ですが、規格に違いがあります。
また長所や用途においても、異なる特徴を備えています。

重量鉄骨とは、厚さ6ミリ以上の構造用鋼材を使用した工法のことです。
H型鋼などの重量鉄骨を柱・梁として使用して、接合部分をボルトで接合した構造で、木質系パネル・軽量気泡コンクリートパネル・窯業系パネルなどで壁・床を構成します。

強度が高く、開口部を広く取れるなど、間取りの自由度にも優れています。H形鋼や角形鋼管は、大規模な高層ビルやマンションなどの柱や梁などに使われます。戸建て住宅でも重量鉄骨を採用したものがあります。

重量鉄骨は、厚い板で構成された部材のこと。軽量鉄骨に比べると、大きな力に耐えられるし地震時の安全性が高い、と言えます。

重量鉄骨のデメリット

軽量鉄骨同様、こちらについてもデメリットをご紹介します。
大規模な建築に多く使われる工法なので、間違えると特に取り返しがつきません。
しっかり特徴を把握しておきましょう。

また、住宅メーカーなどに依頼する場合は、壁パネルの大きさが限定され、間取りにある程度の制限がある可能性があります。

災害と鉄骨住宅

日本に建物を造る以上、無視できないのが災害の問題です。
鉄骨住宅と災害の関係性について、ご紹介します。

鉄骨住宅で使われる「鉄」は圧縮力や引張力に強く、変形が起きにくい材料です。

まず地震の揺れに対しては、現在の鉄骨造住宅ではまず問題ありません。
地震の揺れに対する強さについては、2階建てであれば構造計算が必ず必要となるので十分な強さを備えることになります。
また平屋の場合にも鉄骨造の強さを考えれば、通常問題ありません。
もちろん平屋の鉄骨造住宅でも、構造計算を行うことが望ましいでしょう。

強い台風に対しては、鉄骨造住宅は標準的な強さといえるでしょう。
木造より重くRC造より軽いので、強風の影響も標準的です。
ただ屋根の接続部分が弱点となりやすいので、屋根をしっかり取り付けることが台風に強い鉄骨造住宅作りのポイントとなりそうです。
同様に強い竜巻に対しても、鉄骨造住宅は標準的となります。

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