鉄骨住宅の中でも「軽量鉄骨造」によって建てられた建物は、木造住宅とくらべると通気性が悪いといったデメリットの他に、断熱性が低いといったことがあります。
断熱性が低いので夏は外気の影響によって室温は高くなってしまいますし、冬はその反対で室内の熱が外に逃げやすくなっております。
きちんとした断熱材を使用していない軽量鉄骨造の建物は寒い傾向が強くなります。

寒さを軽減させるには多くの方法があります。
その一部ですが、まとめました。

引き違いサッシの窓は、どうしてもその構造上、気密性が悪くなっております。
そのため室内の暖気が外気に逃げてしまいやすくなっております。
引き違いの窓の場合には、市販されている隙間テープを貼って暖かい空気が外に逃げるのを防ぎましょう。
隙間テープは、普通のセロハンテープよりは高価ですが、手が出せない価格ではありません。
一冬あたりの単価で計算すれば決してコスパが悪いわけではありませんので、冬の寒さ対策としてはおすすめです。

寒さというのは足元から訪れます。
そのため足元を暖かくすることができれば、効果的な寒さ対策になります。
足元を暖かくする簡単な方法といえば、やはりカーペットや絨毯を敷くことです。
カーペットや絨毯の下に断熱シートを仕込ませれば、より断熱効果は高くなります。
大がかりな工事が必要ありませんのでおすすめです。

断熱材とひとくちに言ってもさまざまな種類があります。
どんな素材があり、特徴があるのか見て行きましょう。

グラスウールは、繊維系断熱材の中でも価格が安いといった特徴があります。
リサイクルガラスを溶かして線状にした繊維を合わせて作られており、軽量かつ断熱性の高い断熱材になります。
非常に使い勝手がよくコスパに優れた断熱材ですので、多くの住居で使用されておりますが、湿気に弱いといった弱点もあります。
そのため、使用する場所を選ぶのはもちろん、使用する場合には、きちんと防湿対策が必須となります。

ロックウールは、岩が原材料になっている繊維系断熱材になります。
日本では、鉄鋼スラグが原材料のスラグウールが一般的となっております。
このロックウールが他の繊維系断熱材よりも優れているポイントは、熱に非常に強く燃えにくいということです。
断熱効果が高い素材でありながら、火事などの災害にも強い素材として注目されております。

セルロースファイバーは、資源ゴミなどで回収された古新聞が原材料として作られた繊維系断熱材です。
このセルロースファイバーがすごい所は、断熱性だけでなく防音性や防虫性に優れている他、吸放湿性や防火性にも優れているところです。

高発泡ポリエチレンフォームは、ポリエチレンフォームに発泡剤を加えて作られた断熱材です。
非常に柔軟性が高いので柱の間や壁の細かい隙間などに使用されております。