「違う」依頼人はあっさり俺のトラップをかわした。
「…違うのか? 立花里子は違うんだな? あんなに痴女AVに出演しているのにか?」俺は動揺した。こいつ、もしかして俺と同じ絶望を抱えた人種なのか?

「ああ、彼女と乃亜の痴女勝負を見ていないのか? 彼女は実に美しい長身女性だが痴女資質は極めて薄いのがわかるだろう。ただし…」
「ただし…?」
「アロマ企画の憎いほど男殺し9での演技は絶賛に値する。作品によっては、と注釈付きで本物というべきかも知れんな」