自慰(マスターベーション)の研究

自慰はその名のとおり、自分を慰めてリラックスさせることです。古い言い方であるオナニーとか手淫というと、どこかうら寂しいイメージがあったりしますが、体に悪いとか道徳的に良くないと誤解されていた時期も実際にあったのです。ここにまとめた調査結果をみると現代ではいかに自慰が楽しまれているのかがよくわかります。

nangoku さん

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内容
1.自慰(マスターベーション、オナニー、手淫)とは
2.自慰の統計
3.自慰のリスク

1.自慰(マスターベーション、オナニー、手淫)とは

キリスト教社会で罪悪視されてきたマスターベーション

出典 石浜淳美 「セックス・サイエンス」

MASTURBATIONの語源は、ラテン語の「人・男」を表す MAS と、「騒がす・心を乱す」の TURBO が合成されたものといわれる。しかし20世紀に入ってドイツの性科学者達が、手を表す MANUS と、「けがす・凌辱する」の STUPRO の合成であろうと唱え始めた。
日本語では、手淫、自慰、自涜という語が用いられてきた。
語源にみられるように、マスターベーションは長い間不道徳な罪深い行為とされてきた。だが古代ギリシャ、古代インド等では正常な性行動の一種とされており、キリスト教で罪悪視されるようになったのは、いかなる精液の放出も許されないという考えのためという。
医学者たちもまた、18世紀頃までは、マスターベーションがいろいろな病気の原因になると考えていた。ハヴェロック・エリスやクラフト・エービングあるいはフロイトなど性科学者の努力によって、マスターベーションには害がないということが一般的になったのは20世紀も半ばを過ぎてからである。更に今日では、マスターベーションを禁じるより行う方が心身の健康、特に性的フラストレーション解消に最適と唱える学者が多くなっている。

マスターベーションには何の害もない

出典 日本性科学会 「セックスカウンセリング 入門」

マスターベーション:オナニーともいう。自分の性器を刺激して、快感を得ること。自体愛の主要な部分を占める。
わが国では一般にマスターベーションに対して寛容であったが、西欧においては、最近まで否定的な見解が強かった。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教は伝統的にマスターベーションを厳しく禁じている。キリスト教がこれを禁ずるのは、生殖の目的を持たない性行為は罪悪であるという考えに、深く根差している。
第二次世界大戦後に出版された『キンゼイ報告』は、男性の大人の90%以上がマスターベーション経験を持ち、それによる明らかな害は認められないことを実証し、マスターベーション有害説に止めをさした。

男女とも5歳くらいから経験する

出典 石浜淳美 「セックス・サイエンス」

男女とも5歳頃からマスターベーションが始まり、男性は20歳までに97%が経験。
女性は20歳で30%、38歳で55%に達するまでなだらかに増加する。
最近の調査では男女とも早期から体験し、女性の実行率が高くなっている。
マスターベーションの実行回数は非常に個人差があり1日数回,数年に亙って実行していた報告もある。これまでの報告では週1-2回というのが最も多い。
教育程度の高い者ほど、又都市部ほど実行率が高いといわれている。このことは人間独特のこの性行動が、文化と深い関係があることを示している。
男性では手で陰茎を摩擦する方法が多いが、子供や女性では手の外に種々の用具を使う者もおり、種々の潤滑油や人工性器を用いる場合もある。
マスターベーションは、性の発達過程でどうしても通らなければならない性行動の一つなのである。

幼児の性器いじりは自慰に入らない

出典 河辺 香月 「性についての10章」

男性の場合には幼児期にペニスいじりが始まるが、真の意味での自慰は精液が出るようになってからで、射精の快感を覚えて初めて自慰を行ったといえる。従って自慰を覚えるピークは統計によれば15-16歳である。

女性の場合には射精に匹敵するような快感が安易に得られないので比較的頻度も低く、性器いじりを意識してやるのは10歳過ぎと言われている。

夢精防止のために、入院患者に自慰を勧めた病院もあった

出典 河辺 香月 「性についての10章」

昔、結核診療所や精神病院では、男性の患者の夢精で下着が汚れて洗濯に困ることから、看護人が自慰を勧めたことがあったという。

オナニーは手で行われることが多いが、人によっては道具を使う

男性の場合、オナホールと呼ばれる女性の膣を形取った物に挿入することで、女性器への挿入に近い快感を得て射精する者もいる。同様に女性の場合は、男性器を模した性具ディルドー(昔はこれを「張形」と呼んでいた)を使用する場合もある。また電動で振動する「バイブレーター」を膣口に挿入し性交に近い快感を得る者もいる。
また、異性の人形ラブドール(ダッチワイフ)を使って、擬似性行為を行なう者もいる。

尿道に物を入れる者もいる

出典 河辺 香月 「性についての10章」

尿道に物を入れて自慰する者が多い。男性では鉛筆とか割箸、ローソク、輪ゴムなど、女性ではこの他にヘアピン、体温計など。
うっかりして尿道の奥や膀胱にまで入ってしまうと、自分では取れなくなる。

アメリカでのマスターベーションのインフォグラフィック

英文サイトを筆者が翻訳。

「マスターベーションの実態と統計」

男性の95%が自慰を行うのに対し、女性は89%。
既婚者は男女とも70%。

既婚のキリスト教徒男性に限ると自慰する者は61%に下がる。この行為を正常とみなすのは13%しかいない。

男性の40%以上、女性の22%以上が毎日自慰をする。週に1回以上となると男性は55%、女性48%。

ホテルの客室では平均12分間ポルノが視聴される。

53%の女性が自慰にバイブレータを使う。情報によれば、男性の13%も一人での自慰でバイブレータを使う。

自慰は有用。男性の前立腺癌リスクを下げるという研究成果がある。女性は頻繁に自分で刺激することで子宮頸管感染になりにくい。

世界中で250万本以上のオナホールが売られた。

41%以上の人がうっかりして自慰を見られている。女性の22.6%はわざと、その邪魔をしたことがある。

12から20歳の男性の自殺のうち、30%は窒息オナニーが原因とされる。

女性10人のうち4人はセックスよりも自慰を好む。

初めて西洋の文字言語を発明したシュメール人によると、チグリス川はメソポタミアの神・エンキが自慰した時に大地に精液が流れてできたものとされている。

オスのカンガルーは自分でフェラすることがわかっている。メスのヤマアラシは木の棒をディルドのように使うところを目撃されている。

現在この瞬間にも、797,151人のアメリカ人が自慰している。これはアラスカ全土の人口よりも多い人数だ。

2.自慰の統計

マスターベーションの経験、男性97% 女性62%

ジェクス・ジャパン・セックス・サーベイ2012。2012年11月調査。満20~69歳男女を対象に有効回答数6961人。

「これまでに自分の性器を手や器具で刺激して快感を求める、マスターベーション(自慰)をしたことがあるか」を聞くと、男性では96・7%が「ある」と回答するも、20歳代は88・9%と9割を割る結果となっている。
若年男性の「草食化」が話題になっているが、マスターベーションをしない20歳代が11・1%いることは驚きである。女性については、20歳代から50歳代まで6割を超えている。

過去1年間にマスターベーションをした人は、男性86% 女性71%

20歳~69歳までの男女を対象とした『ジェクス・ジャパン・セックス・サーベイ2011』。男性4,254名(61.1%)、女性2,707名(38.9%)からの回答。

過去一ヶ月間で20代男性の94%がマスターベーションをした

2013年12月に行われたジェックスのジャパン・セックス・サーベイ。満20歳から69歳までの5,029名が回答。男性2,513名、女性2,516名。

「この一か月間にマスターベーション(自慰)をしたか」

「この一か月間の、マスターベーション(自慰)の頻度は」

女性で最も多いマスターベーション頻度は月1回の24%、男性は週1回で22%

20歳~69歳までの男女を対象とした『ジェクス・ジャパン・セックス・サーベイ2011』。男性4,254名(61.1%)、女性2,707名(38.9%)からの回答。

男性は性交の回数とは関係なくマスターベーションするが、女性は性交が減るとマスターベーションもしなくなっていく

ジェクス・ジャパン・セックス・サーベイ2012。2012年11月調査。満20~69歳男女を対象に有効回答数6961人。

「性交頻度とマスターベーション頻度との関係」

男性は性交の頻度とは関係なくMBが9割強で行われています。これは精巣に精子がいっぱいになったらMBで射出するという生理現象の表れではないかと考えられます。
一方、女性は性交頻度が低下することによりMBの頻度も低下しています。女性はセックスをすることにより性的関心度は高まり、性欲の補充としてMBが行われているのではないかと推察されます。

マスターベーションを始めたのは、男性の55%が10~14歳、女性の32%が15~19歳

20歳~69歳までの男女を対象とした『ジェクス・ジャパン・セックス・サーベイ2011』。男性4,254名(61.1%)、女性2,707名(38.9%)からの回答。

マスターベーションのオカズは、男性は60%がパソコンから、女性は49%が想像

2013年12月に行われたジェックスのジャパン・セックス・サーベイ。満20歳から69歳までの5,029名が回答。男性2,513名、女性2,516名。

マスターベーションの時に主としてつかう「オカズ」は?

20代、30代の男女ではスマホの割合も大きい

2013年12月に行われたジェックスのジャパン・セックス・サーベイ。満20歳から69歳までの5,029名が回答。男性2,513名、女性2,516名。

男女とも大多数は手でマスターベーション

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