女性オーガズムの研究~女体の性反応編

男性とは比較にならないほど複雑で多様な女性のオーガズム。ここでは性科学によって解き明かされた、セックス中の女性が見せるいろいろな性反応をまとめました。これを参考にすればセックスがいっそう楽しいものとなるかも。

nangoku さん

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オーガズムに達したことがない女性は意外と多い

無オーガズム症は十二分な性的刺激を受けた後でもオーガズムに達するのが常に困難である状態であり、男性よりも女性に遥かに一般的に見られる。
Sexualhealth.comのロバート・バーチは「標本調査に基づく統計の宿命として、女性のオーガズムに関する数字は調査結果にばらつきがあるものの、女性の恐らくは15%ほどは一度もオーガズムを経験したことがなく、最大で10%ほどの女性は一人で自慰をする時にしかオーガズムに達することができていない」と述べている。

女性の性感帯は開発されるという性質があり、最初の性交からオーガズムが得られるのは稀

出典 田中敏明 「性と愛の心理」

女性の性感帯は、「開発される」という性質を持っている。最初の性交時からオルガスムが得られることはむしろまれである。性交の経験を重ねるにつれて快感がしだいに高まり、オルガスムに達する者の割合も高くなるのである。

キンゼイらの報告(1953)によれば、それまでの性経験、配偶者との性交回数や性交の巧拙などによって差があるにしても、結婚一ヶ月以内に約半数の女性がオルガスムを経験するという。

30代を迎えると、オルガスムに達する女性が約9割とピークに達し、その後は次第に減少していく。しかしこれは必ずしも女性の性機能の衰えを示すものでなく、むしろ男性側に原因の多くがあると考えられている。

手や足から見分ける女性の性的な傾向

出典 板坂元 「こんな性の話もある」

アメリカの心理学者S.フィッシャーの研究では、

1.オルガズムについてあまり満足感を持たない女性は、手の温度が足よりも低い.
2.マスターベーションによってあまり満足感を得られない女性は、手の感覚が足よりも鈍い.
3.性交の頻度の高い女性ほど手の温度が足よりも高く、性感が高いと自信のある女性ほど直腸の温度が高い.

月経期間中の女性は性欲が高まり、オーガズムの頻度も高い

出典 大島清 「女の科学」

文化人類学者のレヴィ・ストロースは、フィールドワークで得た多くの実例から女性の性欲は排卵期に確実に高まると言っている.

ネイチャー誌に発表された論文では,未婚女性の性交はがぜん月経期間中に多くオルガスムの頻度も高い.既婚女性はやや頻度は低くなるがやはり月経中にピークがある.

このデータを表わした図はマカク属サルのものに酷似している.即ち女性はヒヒやチンパンジーと同じように月経の期間中に発情することが多い.

4.乳房の反応

各ステージでの乳房の性反応

英文サイトを筆者が翻訳した。

興奮期
肉体的・精神的に彼女をリラックスさせてオーガズムに至りやすくしてやり、興奮を呼び起こして期待を高め、オーガズムが得られるように性的緊張を高めるようにします。
リラックスさせる道具は愛撫、特にラビアへの愛撫です。

女性に現れる現象
• 心拍数の増大
• 呼吸の切迫
• 性的紅潮が、顔、乳房、足裏、その他の部位に起きて赤みを強める(ただし、すべての女性に起きるわけではない)
• 筋肉が緊張し、女性は緊張を感じる

興奮期の乳房
• 乳房の増大
• 乳首が勃起
• 乳輪が腫脹
• 表在静脈の明瞭化と拡大

平坦期
女性の性器への直接刺激を始めます。
最初はゆっくりと始め、徐々にペースを上げて彼女を高めていき、オーガズムへと導くことです。

女性に現れる現象
• 呼吸と心拍数のいっそうの上昇

平坦期の乳房
• 乳房の一層の増大
• 乳輪の顕著な腫脹とそれによる軽微な乳首の埋没
• 概して性的紅潮が現れる
• 表在静脈のさらなる明瞭化


オーガズム期の乳房は平坦期からの変化は見られません。

消退期
オーガズム期が終わって性反応周期は元に戻ります。つまりまた性行為の出発点へと戻るわけで、ここでのあなたの言動が次回の性行為に大きく影響します。彼女が得たばかりの快感や満足を強めるようにふるまえば、彼女もあなたに魅了されてもっとセックスしたくなるでしょう。

女性に現れる現象(出現と逆順)
• 呼吸と心拍数が元に戻る
• 性的紅潮が消失
• 筋肉がリラックスする

消退期の乳房
• 乳房は5~10分で平常の大きさに戻る
• 性的紅潮の急速な消滅
• 乳首と乳輪における腫脹の急速な減退
• 表在静脈の平常化

乳房の反応は女性の個人差が大きい

出典 大島清 「ヒトは愛するとなぜ美しくなれるのか」

乳房の大きさと性感との間には何の相関関係もない。
刺激への反応は個人差が大きく、乳頭刺激だけでオーガズムに達する女性もいればいくら愛撫しても平然としている女性もいる.

乳首が勃起して長さ、径ともに大きくなり、乳房全体も大きくなる

出典 Quark 「男の体・女の体」

マスターズとジョンソンによると女性は性的に興奮すると、乳首の長さが5~10mm、直径が2.5~5mmほど増して勃起する。同時にオーガズムの頂点に近づくに従って乳房全体も約1/4大きくなる。

左右の乳頭はバラバラに勃ち、興奮が強いと乳輪も膨らんでくる

出典 大島清 「女の科学」

乳首の性感帯としての特徴は反応の仕方が変化に富んでいることである.愛撫の仕方で違うのは勿論,相手によっても違うし同じ相手でもその時の気分によって感じ方が違う.
性的興奮によって乳頭組織内にある筋繊維の付随意収縮の結果として左右の乳頭はばらばらに勃ってくる.

著しい場合長さが5-10mm,直径は2.5-5mmも膨張する.更に興奮が高まると乳輪も膨張して乳頭が陥没したようになる.しかしこの様な勃起現象は未産婦だけに見られる事で,何人も子供を母乳で育てた乳首はいくら刺激を受けても勃起することはない.

乳首への性戯だけでオルガズムに達する女性もいるが、月経周期によって感度は大違いになる

出典 大島清 「女の科学」

乳房そのものは脂肪の塊で性感体としての感度は低い.いくら揉みしだいても女性はあまり快感を感じている訳ではない.
だが乳首は外陰部の性感帯と並ぶ鋭敏な刺激受容器であり,乳首への性戯だけでオルガズムに達した女性が確認されている.
繊細な感覚受容器や末端神経が網の目の様に巡っているから刺激はすぐに性感情報として大脳中枢へと走り,陰核の勃起,膣粘液の分泌を促すことになる.

乳房は月経周期によっては極度に感度を変えるが,一般的には排卵期の前後には卵巣ホルモンが増えるためかなり敏感になる.

乳房オーガズムというものもある

一部の女性は性交や前戯の間に乳房を刺激されたり、さらにはただ乳房を愛撫されたりするだけでオーガズムに達する。通常の(骨盤領域の)オーガズムと同じであるため、これは「乳房オーガズム」と呼ばれている。

すべての女性に起きるものではなく、213名の女性に質問した調査によると、29%が少なくとも一度は乳房のオーガズムを経験したことがあった。
このオーガズムは部分的には、性的興奮の際に体内で生産されるオキシトシンというホルモンにより引き起こされると考えられているが、乳首が刺激されて勃起するとオキシトシンが発生することが示されている。

興奮時に射乳する女性もいる

出典 Quark 「男の体・女の体」

乳首は外陰部と並ぶ性感帯であり、同じ神経終末(陰部神経小体)が乳頭から乳輪にかけて豊富にある。
妊娠中の女性では7割に性的興奮時に射乳が起きる。
妊娠していなくても射乳の起きる女性も稀にいる。

5.性器の反応

内外生殖器の性反応

英文サイトを筆者が翻訳。

興奮期の内性器
• 膣が湿潤
• 膣の上部2/3が拡張
• 子宮と子宮頸管が上昇して膣から離れる
• 小陰唇が腫脹
• 陰核が膨大

興奮期の外性器
• 小陰唇が腫脹して開き始める
• 大陰唇が平坦になり、膣口の外側へと広がる
• 陰核が勃起して大きくなり、長さも増す

平坦期の内性器
• 膣の湿潤が増す
• 膣入り口が狭くなる。膣に陰茎を挿入すると狭いと感じるはずだが、奥の2/3が拡張しているため挿入感は緩いものになる
• 膣奥2/3の拡張と奥行き増大が続く
• 膣入り口側1/3が隆起
• 陰核が包皮の中へ後退
• 小陰唇が大きさを増し、鮮紅色となる

平坦期の外性器
• 陰核が上へ、体内へと後退し、陰核包皮の中に隠れる
• 小陰唇の腫脹が著しくなり、厚くなるとともに黒ずむ
• バルトリン腺の分泌が続く

オーガズム期の内性器
• 子宮が収縮
• 膣の隆起が収縮
• 肛門括約筋の収縮

オーガズム期の外性器
• 子宮、肛門、膣の不随意的収縮。この時あなたが膣に指か陰茎でも入れてみると、膣がそれを押し出そうとするような動きをするのがわかるはず。
• 彼女は潮を噴くかもしれない

その他の現象
• 体中の筋肉が収縮(骨盤筋、腕、脚、腿、背中、尻、手、足を含む)
• 足のつま先が前へ反る場合もある
• 息が逼迫
• 声が抑えきれないほど震える
• 目は閉じられ鼻孔は広がり、話もできなくなる
• 達する直前まで、大胆に目線をあなたに絡めてくることもある
• ぐったりとして手足にも力が入らないため、彼女は魂が抜けたように見えるかもしれない
• オーガズムは15~20秒ほど、通常は1分以内で終わる
• ひどく汗をかき始めるかもしれない
• 乳房は平坦期と変わらない

消退期の内性器
• 子宮が縮小して元の定位置に戻る
• 子宮頸管が非興奮状態の位置へ下がる
• 膣が非興奮状態の位置に戻る
• 大陰唇と小陰唇は通常の大きさに戻る
• 陰核が通常の大きさと定位置に戻る

消退期の外性器
• 陰核がゆっくりと非興奮状態の大きさに戻る
• 大陰唇は非興奮状態の大きさと定位置に戻る
• 小陰唇はゆっくりと非興奮状態の大きさと定位置に戻る

クリトリスは興奮によって増大するが、平坦期になると後退していく

英文サイトを筆者が翻訳。
クリトリスは豊富な神経と血管を備えていて、性的興奮によって充血して増大し、ペニスと同じように脈動します。やがて下図のように、クリトリス体部は増大したままで亀頭が引っ込むようになります。そのためにクリトリスの位置を見失ってしまう男性もいます。

平常時(左)

性的興奮時(中)
• クリトリス体部の径が太くなる
• 小陰唇が腫脹する

最高度の性的興奮時(右)
• クリトリス亀頭と体部が後退

膣は興奮すると拡大するが、入り口付近だけは狭くなる

出典 石浜淳美 「セックス・サイエンス」

マスターズの研究では、性的刺激を受けると膣腔全体の拡大と伸長が起きる。特に膣上部2/3に限定して起こる拡大は著明で、未産婦では径が2cmから5.8-6.3cmへ、長さが7-8cmから9.5-10.5cmへと拡大し、経産婦では径3-4cmが6.8-7.3cmへ、長さ8-9cmが11-12cmへと拡大する。マスターズはこれをテント形成と呼んだ。
更に著明な変化は、興奮期に入ると膣壁全体を通じて血管から濾出液が、汗滴が滴るように出てくる(発汗現象)事である。

平坦期に入るとテント形成が進んで、膣腔からの精液の流出を防ぐ精液プールが作られ膣壁全体が暗紫色になる。同時に膣下部1/3にオルガスム隆起ができて膣全体が精液を漏らさない構造になる。
オルガスム期にはオルガスム隆起が自律的に5-10回収縮する事がある。
消退期は陰茎の抜去後3-4分で、膣腔の拡大は元に戻り精液の膣外流出が起こる。

大陰唇や小陰唇も興奮すると変化が起きる

出典 石浜淳美 「セックス・サイエンス」

大陰唇は未産婦では興奮期に平坦になるだけだが,経産婦では急速に充血して2-3倍の大きさになる.平坦期には浮腫が著明になり厚いカーテンを吊したようになる.オルガズム期には特別な変化はなく,消退期になるとこれらは5-10秒で急速に元に戻る.

小陰唇は未産婦では興奮期にピンク色になり,経産婦では赤くなる.平坦期では着色以外に特別の変化を示さない.オルガズム期では下1/3はむしろ小さく縮小し,消退期になると2-3分で元に戻る.

0.8秒間隔の収縮が膣を中心に起こり、女性によっては12回続く

出典 池上千寿子訳 「ウーマンズ・ボディー」

オルガスムに達するまでの時間は人により場合により異なります。オルガスムの直前、膣と子宮周辺の骨盤内の全ての小筋肉が収縮する時に、2~4秒続く緊張感があります。
この後にオルガスムになり、10~15秒続きます。0.8秒毎に起きる筋肉のリズミカルな連続的収縮として感じられ、膣開口部から子宮へと広がっていき子宮と直腸も収縮します。穏やかなオルガスムでは3~5回、強い時には8~12回の収縮があり、腹部、臀部、腕、顔、首の筋肉が収縮することもあり呼吸が早くなり血圧が上昇します。

男性と違って女性はオルガスムを何度も感じることができます。つまり、最初のオルガスムの後も性的興奮状態を安定期に保っていればそのまま次のオルガスムに移行でき、数分間に3~5回のオルガスムを感じる女性もいます。
一般的に女性のオルガスムは男性より時間がかかります。(男性は平均3分、女性は15分)