蓄電システムのメリット・デメリットまとめ

地震などで停電になった時、大活躍の蓄電システム。
小さなものから大型のものまでたくさんあります。

岡本幸太郎 さん

88 PV

蓄電システムの種類

大きく分けて7種類あります。
それぞれの長所短所を調べてみました。

ソーラー無しタイプ

平均的なスペックは200~250Wh程度のバッテリーと150~200Wクラスのインバータから構成。
市場価格は約3~5万円台。
長所は低価格であることと、ワンパッケージであるため配線作業等が不要なこと、比較的軽いので持ち運びが可能。
USBや各種モバイル機器の出力端子を備えるものもあり。
短所は容量、出力が少なく現実的に家庭用非常用電源としては不十分であることと、ソーラー無しなので長期の停電には役に立たないこと。
(小型のソーラーパネルとのセット商品もありますが、5Wや10W程度なのであまり使えません)
またインバータは擬似正弦波がほとんどで正弦波出力のインバーターを搭載しているものは見たことがありません。

スペックはバッテリー容量300Wh~3000Wh、インバーター出力200W~1800W。
正弦波インバーターを搭載している商品も多くあります。
価格も10万円台~200万円超えとさまざま。
長所は、国産メーカー製を選べば抜群の信頼性があることと、デザイン性に優れること。
また、リチウム電池の特徴である、サイクル耐久性の高さと、鉛蓄電池に比べて小型軽量で
あること。
短所はとにかく価格が高いことです。
リチウム電池は大変高価なので仕方の無いことですが、容量対コストで見てしまうと割高感は否めません。
またせっかくの大量生産によるコストダウンを、複雑な流通経路によるコストアップが帳消しにしている感じがします。この手の商品で特に中国製のものには、リチウム電池の発火対策が万全になされているかの注意が必要です。

キャスターやキャリングカートの上にバッテリーとインバータをセットした箱を載せた形状のもの。
スペックは1000Whクラスのバッテリーと500Wクラスのインバータというものが多い。
価格は10万円台が主流。
長所は比較的大容量のバッテリーを搭載したものが多く実用性が高いということと、30kgをゆうに超える重量物なのに動かせるということです。(ただし車に積んだりする場合は大変です)
短所はソーラー無しの製品に共通ですが、長期停電には役に立たないということと、鉛蓄電池を搭載した商品がほとんどなので、自然放電に対するメンテナンス充電を定期的に行わなければならないため手間がかかるということです。

ソーラータイプ

震災特需で1000台以上売れた、ある商品が有名。
その商品のスペックは80Wソーラーパネルと624Whのバッテリー、定格120W(最大280W)のインバーターのセット。
価格は約25万円。
コンセントから充電する機能はなく、ソーラーのみで充電するタイプ。
蓄電システムとしてみると高価格の割にはバッテリー容量、インバーター出力ともに貧弱ですが、これはあくまでソーラーの発電のみで充電するといった設計思想によるものと思われます。小さな出力にしないと、カタログ上の「使用時間」が稼げないと考えたのかも知れません。
長所は80Wのソーラーパネルがついているので、長期間の停電でも電力の確保が可能なことと、
ペランダ等屋外に設置できることです。
短所はインバーター出力が定格120Wしかないので実用上かなり制限があるということと、
ばらばらの状態で送られてくるので、自分で組み立て配線をしなければならないこと、
多くの販売店を持つ流通経路のため、性能の割には価格があまりにも高すぎることです。

中国ではこの方式が主流で、多くの商品があります。国内で販売されている商品もほとんど中国からの輸入品。
スペックは60~120W程度のソーラーパネルと200~400Whクラスのバッテリー、150~300Wクラスのインバーター。
価格は10万円台が多い。
長所は比較的発電量の大きなパネルをセットしているものが多いということと、電源ボックスは室内設置なので使いやすいということです。
短所はパネル設置や配線の屋内引き込み等の工事を自分でやらなければならないことと、
中国製のため粗悪品(特にバッテリー)もかなり出回っているということです。
中国製か日本製かはデザインを見れば一目瞭然です。それから中国製でも、全く安くはありません。

上記同様、中国ではポピュラーなタイプで、日本で販売されているものも多くは中国製。
アタッシュケースにソーラーパネル、バッテリー、インバータを組み込んであります。
スペックは20~40Wのソーラーバネルと200~300Whクラスのバッテリー、150~300Wのインバーター。
価格は6万円台~12万円台。
長所は持ち運びしやすいということと、使わないときに収納場所を取らないということです。
短所は使用中は広げるのでかなりのスペースを取るということと、持ち運び可能な重さに抑えるため、バッテリー容量が少ないということです。家庭用の蓄電システムとして見た場合は、非常時に備え常時満充電の状態でいるためには、広げて、日の当たる場所に置いておかなければならないことが、一番の問題点です。

蓄熱システムを扱う会社を調べてみました

万が一の時に備えて蓄熱システム、検討してみてはいかが?

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